ねこのひたい~絵日記室<ネタバレなしの映画評?>

 ~ネタバレなしでも、読めばガッカリ~

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『蝋人形の館』

証言1
俺の名は、ジャック・バウアー。
CTUを離れて、今は大塚製薬に雇われ広報活動をしている。
日本に見立てたロスで、うら若きゲイシャガールたちに囲まれて任務遂行中、娘のキムがまたしてもトラブルに巻き込まれたと連絡を受けた。

証言2
我が輩の名は、デーモン小暮。
今年の11月10日で、10万43歳である。
今回の事件に、我が輩は一切関わりがない。

証言3
ボクの名前は、ロブ・ロウ。
ロウだからって、犯人はボクじゃないよ。
淫行の過去はあるけど、やっぱり犯人じゃないよ。
あのね『スカイ・キャプテン』に出てたのも、ボクじゃないよ。
あのねのねは、原田ノブロウだよ。

05110701.gif


ジョエル・シルバーとロバート・ゼメキスが設立した映画会社「ダーク・キャッスル・エンターテイメント」の作品は『TATARI タタリ』『13ゴースト』『ゴーストシップ』『ゴシカ』を経て、ついに超常現象に頼らないスラッシャー映画へと辿り着きました。
思えば『ゴシカ』にも、その傾向はあったんですけど、あれは「ダーク・キャッスル」作品の中ではちょいと異質なのですが、それは後述するとしてまずは今作。

全米での公開時に、今作に対する上映反対運動を<全米蝋人形館組合><全米双子協会>そして<全米カーナビ協会>が起こしてたかどうか知りません。少なくとも<全米パリスでひと儲け協会>には歓迎されていたことでしょう。

物語は、最近リメイクされた『悪魔のいけにえ』にもよく似た、たまたま立ち往生した若者たちがそこを根城にする猟奇的連続殺人犯に追い掛け回されるというスラッシャー映画にありがちなんて言っちゃダメ、威風堂々王道です。『悪魔のいけにえ』が人の皮を剥いでいたのとは逆に、今作は人の皮の上に蝋を塗って固めます。

スラッシャー映画は、人が次々殺戮される映画だとお思いの方もいるかもしれませんが、逆に考えれば、誰が最後まで生き延びるのかという映画でもあります。こうした作品の出演者は、ほとんど無名の新人に近い若者たちで、誰が生き残るのか判別しづらく、またそれが物語に緊張感をもたらしたものでした。
今作には、テレビドラマの「24」シリーズでジャック・バウアーの目の中に入れても痛くない愛娘キンバリー略してキム、男運は悪いしやることなすこと悪い方向にしか進まないしその反省を踏まえないしでハラハラよりもイライラさせられたトラブルメイカー、略してキムを演ずるエリシャ・カスバートが出ています。
そうです、「24~シーズン3」の各DVDにトレイラーとして収められていた『ガール・ネクスト・ドア』の予告で、やっと役名のキムでなくエリシャという名前をあなたが覚えた、そして『ガール…』でエリシャが演ずる役にトキメキをあなたが覚えた、しかし、近所のレンタル店は常時「レンタル中」で、その空きケースを手に取ったまま閉店までじっと見つめたおかげでカスバートという姓もあなたが覚えた、そして今やカスバートと聞いただけでムズムズする感じをあなたが覚える、あのエリシャ・カスバートです。
そんなわけで、「24ってなに?」な方には「金髪だけどなんだかエラが張って丸顔でプクプクして我の強そうな娘だなぁ」としか思えないかもしれませんけど、知ってる方ならエリシャ嬢が生き延びるのではと予想してしまうかもしれませんが、「ダーク・キャッスル」作品では、そこそこ名の通った俳優ばかりかアカデミー賞俳優さえも殺されちゃうので安心してもいられません。

追われることになる若者は、そのエリシャ嬢とパリス・ヒルトン嬢の女性2名に男が4人の計6人。男性の紹介なんて面倒ですが一応しておくと、エリシャの恋人、パリスの恋人、エリシャの双子の兄(弟?)とその友人です(死亡順不同)。

対する殺戮者は、1953年版『肉の蝋人形』で主演していたプライスさんから拝借したヴィンセントという名の蝋人形師(ちなみに、『コープス・ブライド』の主役の名を結婚相手の親父さんが言い間違えるのも、プライスさんに由来してます)。
彼がなぜ大量殺人を犯すのか、という理由らしきものは説明されますが、とてもそれでは説明し尽くせない、というより説明を拒絶するかのような慈悲のカケラもない殺戮ぶり。アキレス腱をハサミでちょきん、排水溝の金網から出た指をニッパーでちょきん、振りまわしたナイフで頬の肉をさっくり、首を2本のナイフでちょん。おでこにやや太めの鉄パイプがザックリ突き刺さるのは、刃物による刺殺が刺し刺される両者の距離を無に帰する行為だとするならば間違ってますが、刺さった頭の中がさらにカラッポになるって状況はその人が人なだけに笑いを誘われるということで、まぁ是としときましょう。
とにかく今作では、敵味方ともに有効な武器は相手の身体に直に接するナイフだったりバットだったりで、対象との距離を介する散弾銃やクロスボウといった殺戮兵器は、役に立ちません。人と人との距離が限りなくゼロに近づく、いえ、蝋が溶けて固まるように融着するくらいでなくては、事態は収拾し得ないのです。

実は、犯人にはある秘密があるんですが、ご覧になられた方ならわかると思いますが、それを明かすと、被害者側の誰が生き残るのかわかっちゃうので書けません。
もし、この記事を読んでからご覧になられて、途中でわかったとしても、予想をはるかに上回るクライマックスはじゅうぶん楽しめますけど。


さて、今作の原題は『HOUSE OF WAX』です。
「ダーク・キャッスル」の作品は、「家モノ」とでも言いましょうか、1つの屋敷をめぐる物語ばかりです。『TATARI タタリ』『13ゴースト』の舞台は呪われた家でしたし、『ゴーストシップ』はそれが海上の船に置き換えられたものです。
今作は、タイトルである蝋人形館というより、町そのものがひとつの大きな屋敷と考えることができます。なにしろ、あらゆる電源は犯人が一箇所で操作できるようになっています。そればかりか、街の人たちすらも、彼の意のままです。
唯一の例外が『ゴシカ』で、女性刑務所の精神病棟という舞台はあるものの、肝心のクライマックスはそこから離れた場所に設定されていました。おそらく、その前年に製作された『ザ・リング』の影響だと思われますが、それまでのギミック感に乏しい恐怖描写も含めて、異質というのはそういうことです。
その反省を踏まえての今作は、超常現象はないものの、ダーク・キャッスル第1回作品『TATARI タタリ(原題:HOUSE ON HAUNTED HILL)』にも<HOUSE>が冠せられていることからも、ぐるっとまわって原点回帰したといえるでしょう。って、あのねのねの清水國明さんが言ってました。


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コメント

TB有難うございます。こちらもTB返させていただきました。(しかし私のブログは引っ越してたりする)
<全米パリスでひと儲け協会>ウケました。パリ嬢はやりたい放題といった感じでしたね。
そういえば『ゴシカ』もダークキャッスルでしたね。観たのに忘れてた。

  • 2005/11/11(金) 10:45:23 |
  • URL |
  • キャスト #-
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キャストさま

やりたい放題パリス嬢を逆手にとって利用してる感もあり、ジョエル・シルバーのしたたかさに、改めて敬意を表したのでした。

てなわけで、コメントありがとうございます。

  • 2005/11/12(土) 05:03:55 |
  • URL |
  • にら(管理人) #lcbXb0/Q
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遅くなりましたがトラックバックありがとうございます。
ヒルトンちゃん。パパの財力を持ってすれば映画の一本くらいどおって事ないように思えますが、意外とハリウッドは甘くない。音楽界の大スターマドンナさんやプリンスさんでさえ映画界ではマドンナにもプリンスにもなれないわけでして。プチコネを使いながらも正攻法の映画出演を果たしてエロ担当とわかっていても出演する潔さ、大の仲良しのライオネルリッチーの娘との仲を想起させる黒人少年との恋など、僕は「パリスの」意欲作だとも理解している次第です。

  • 2005/11/18(金) 02:09:54 |
  • URL |
  • まつさん #-
  • [ 編集]

まつさんさま

たまたま公開時期が近かったせいか、パリスとドミノがオーバーラップしてしまいます。
とはいえ、アンソニー・ホプキンスが普段から人肉ばかり食べてるわけじゃないのと同じで、私生活と映画で演じるキャラクターとは別モノですもんね。
ま、演技力うんぬんはさておき、あの虐殺まで受け入れたパリス嬢の捨て身なのか計算ずくなのかの意欲は感じられました。個人的には性欲を感じるまでに至りませんが(笑)。

てなわけで、コメント&TBありがとうございました。

  • 2005/11/18(金) 10:05:51 |
  • URL |
  • にら(管理人) #lcbXb0/Q
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まさに

「つくりものの街」って雰囲気がピッタリでしたね。
怪我の功名なのか、わざとなのか・・・

Haryさま

ヒルトン嬢の、蝋人形顔も、怪我の功名なのか、わざとなのかが気になります。

てなわけで、コメントありがとうございました。

  • 2005/11/30(水) 15:17:12 |
  • URL |
  • にら(管理人) #lcbXb0/Q
  • [ 編集]

こんばんわぁ~☆
コメントありがとぉ~ございまぁ~す!
オリジナルは古すぎて観たことないですが凄く面白かったですぅ!
蝋人形の不気味さと痛さがなかなかでしたぁ^^
しかしヒルトンやっちゃいましたねw

  • 2006/04/14(金) 01:16:20 |
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  • リリー #-
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