ねこのひたい~絵日記室<ネタバレなしの映画評?>

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「リアリズムの宿」「復讐は俺に任せろ」

『リアリズムの宿』をDVDで見ました。たて続けに2回。だって、音声解説あるんだもの。もちろん、面白かったから見たんですけどね。
ふとしたことからいっしょに旅をすることになった男2人と、旅先で出会う人々とが繰り広げる脱力系ギャグ満載。視線と距離感だけで笑えます。とはいうものの、脱力系なので見方によってはとっても地味に感じるかもしれません。「くるり」の音楽も、哀愁にじんでて、地味感をさらに増幅させて良いです。
主人公のひとり、木下の童貞っぷりもすばらしいです。年齢設定としては20代後半くらいでしょうか、この歳になって童貞であることを恥かしがってても仕方ない、もう開き直るしかないというかアイデンティティーの一部にして達観さえしていると思えるカミングアウトぶり。それでも、やはりどこかで負い目にしているというあたりのせつなさ。これがアメリカ映画だったら、「オレ、ホモなんです」って、コテコテな珍道中になりかねません。音楽も「くるり」じゃなくて「ニューロティカ」あたりが似合いそう。

『リアリズムの宿』といっしょに借りてきた『復讐は俺にまかせろ』も2回見ました。
同僚の自殺事件を調べるうちに、その事件の黒幕に妻を殺され、職を失った元刑事が主人公で、製作された時代が時代だけに直接描写はないのですが、状況はとんでもなく陰惨です。
グロリア・グレアム扮する、ギャングの情婦と、自殺した刑事の妻との対比が見事。
物語の展開にも寄与するセットや画面構成やカット割りが、それ以外にあり得ないくらい秀逸です。

『リアリズムの宿』も『復讐は俺にまかせろ』も、画面外の出来事を描くシーンがあります。

『リアリズム』のほうの画面の外は、文字通り画面の外というだけで、主人公たちにはその対象が見えています。ところが『復讐は』のほうは、事件は扉や壁などにさえぎられ、主人公たちも直接見ることが出来ません。
それゆえ、『復讐は』は視線の動きから身体全体の動きになりますが、だからラングよりも山下監督が劣っている、というわけではありません。

それよりも、山下監督の世界観がややミニマルなのが気になりました。
『リアリズム』の次回作にあたる『くりいむレモン』が、題材はともかく、それを構築する細部が「童貞」「美少女」「ほのかな恋心」と、いまいち飛躍してない気がするのですが、未見のためそれはまた後日。


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リアリズムの宿

 脱力系漫才コンビかと思ってしまった。 二人のクスクスと笑えるエピソードが満載のため、ついつい引き込まれてしまうのです。童貞ネタや乳首ネタで一人下品な笑い声を立ててしまったことに少し反省しながら、後半の絶対に泊まりたくない宿のシーンでまた笑ってしまいまし

  • 2005/07/25(月) 21:43:45 |
  • ネタバレ映画館

リアリズムの宿

『リアリズムの宿』 (‘03/日本)監督: 山下敦弘 邦画のなかでは、特に心底惚れてる作品のひとつ。『どんてん生活』と『ばかのハコ船』はココロから笑える愛すべき秀作だった。ストーリーはきわめて地味、役者も舞台も地味。でも、すごくあったかくてほの

  • 2006/03/29(水) 12:34:47 |
  • 映画まみれ
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