ねこのひたい~絵日記室<ネタバレなしの映画評?>

 ~ネタバレなしでも、読めばガッカリ~

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

ほったらかしにして寝る

とんでもないものに出くわしてしまいました。
図書館の児童書コーナーにあるテーブルで恐竜の図鑑を読むボウズの隣に座って、暇つぶしに何か読もうとすぐ手の届く棚に目をやると、日本の妖怪について書かれた全5冊の本があったので、それを読んでいました。
全5冊とはいえ、絵や写真が中心の100ページほどの薄いものなので、暇つぶしにはもってこいです。
1ページに江戸時代の絵画とともに妖怪が一匹程度に紹介されているのですが、ときおりコラムめいたものもあります。その中で、ひときわ異彩を放つ記述があったのです。
「武太夫の妖怪退治」といった見出しだったと思います。
時は江戸時代。稲生武太夫という武士が16歳だった年の7月の1ヶ月間、毎晩、その屋敷に妖怪が現われたり怪奇現象が起きたことが抜粋して書かれていました。江戸時代のいわゆるベストセラーだったとのことなので、その手の好事家には周知のことなのかもしれません。
「カッパ」や「ろくろ首」などといったよく知られた名を持つ妖怪ではなく、髪の毛で歩き回る首だけの女の妖怪とか、友人の頭が割れて数匹出てきた赤ん坊のような妖怪とかですが、それがかえってリアリティを感じさせます。
しかもその武士もその話しに出てくる人たちもみな実在していた人物とのこと。
読んでいるうちに抜粋ではなく、その全貌が知りたくなりました。それに、携帯のストラップに「目玉オヤジ」をぶら下げている人間としては食指が動かないわけありません。ボウズを置き去りにして探したところ、あったあった。

その本によると、稲生武太夫が体験したとされるこの怪現象は、『三次実録物語』『稲生物怪録(いのうもののけろく)』など、いくつか微妙にバージョンの違うものがあるようですが、基本的なところはほぼ共通しています。
屋敷に起きた毎夜ごとの怪奇現象が全て書かれていますが、なかには、スリコギとスリ鉢がスリスリしながら跳ね回るだの、部屋中が糊のようにベタベタして布団が敷けないだの、たしかに怪奇ではありますが、怖がっていいのか、もしかしたら笑わせようとしてるんじゃないかと思うような現象もかなりあります。そんなわけですから、『稲生物怪録絵巻』に描かれた武太夫の表情は、怖がってるというより、困っている、もしくは鬱陶しがってるように見えてきます。いずれも翌朝にはキレイサッパリ掻き消えていて、直接的被害には至らないどころか、笑わせるにしてはオチが中途半端です。
それにしても、現象への対処法の多くが「ほったらかしにして寝る」というのは、それが妖怪退治なのかは別として、脱力系としては素晴らしすぎるオチであることは間違いありません。
スポンサーサイト

コメント

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://nekohita.blog6.fc2.com/tb.php/19-16f94575
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。