ねこのひたい~絵日記室<ネタバレなしの映画評?>

 ~ネタバレなしでも、読めばガッカリ~

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『ラフ』

劇中、上鷺寮で出されるけれど画面に出てこない夕食「ひつまぶし」とは、主に名古屋地方で食べる鰻料理。蒲焼にしたウナギの身を細かく刻んで御飯に混ぜたものです。小ぶりなお櫃(ひつ)に入れて供されるため、こう呼ばれます。

もしもそのシーンが、主役のふたりが食べた後だったら、別の展開が期待されたのにと惜しまれます。

06082701.gif



長澤まさみちゃんの健闘にも関わらず、いくらか知名度のある元ネタの場合にバカのひとつ覚えみたいに行われる「比較」という名の無意味な暴言に晒されてしまったことや、双子の斉藤兄弟が、男前かもしれないけど高校生と呼ぶには目の下あたりが老け過ぎているとか、そもそも双子だというだけでキャスティングされたんでしょうけど、それゆえにどちらがどちらか容易に判別しがたくなってしまうというちょっと考えたらすぐわかりそうな致命的欠点で、残念という他なかった『タッチ』の反省を踏まえているかいないのか、とにかくマウンドがプールに変わっただけでほとんど同じ話であるものの、さらにまさみちゃんの肌の露出を増やすことで、2匹目のドジョウを狙った東宝と日テレ製作による、あだち充漫画の映画化第2弾を、観て参りました。

作品の出来うんぬん以前に、上映後半、映写機ランプの寿命なのか明滅がひどくてイライラさせられてしまいました。しかもそんな中、観客のひとりが画面撮影してる携帯カメラの明かりが視界に入り込んで来るわ、それがレイトショーにも関わらず入場していた小学生だわ、とにかく、その映画館そのものの映画に対する真摯な姿勢というかマナーの無さに呆れかえってしまいました、なんて書くと、映画館で映画を頻繁に見ないであろう多くの日本人から白い目で見られますから、八方美人でありたい身としては書きません。

幸せごっこにしか見えなかった『タッチ』の前半に比べ、今作の前半はかなりコミカルな描写でした。
速水もこみちくんのヘラヘラぶりもさることながら、まさみちゃんのぶすっとした陰の表情と時折ちらつくキラキラ笑顔という陽の表情の対比にこちらの頬も弛みっぱなし。おまけに、まさみちゃんの役柄が高飛びこみ選手ということもあって、そのまぶしすぎる水着姿に、頬だけでなく鼻の下まで弛緩させられてしまいます。水着1枚の姿もいいんですが、ジャージの上だけ着こんで、しかもファスナーはがっちり襟まで上げているにも関わらず、裾からチラチラ水着が覗くところや、タイトル前のシークエンスで、まさみちゃんが高飛び込みの台から足を踏み外してプールに落ちる際にスカートがオチョコ状態になってしまうというショットは、「DVDを買ってスロー再生せねば」と、中高生の財布のヒモを弛めさせること必至です。
いろんな意味でいろんなところが弛むそんなコミカルさは「おまえなんか、大嫌いだ」という小学生のようなセリフ以降は抑え気味になり、その後もまさみちゃんはビキニ姿のサービスショットを披露してくれますが、ある事故を境に、劇中の時間の流れも速くなると、まさみちゃんは点描として登場するばかり。サービスも抑え気味、弛んだところもキュッと引き締まりがちになってしまいます。

まさみちゃんのサービス不足な時間を補うべく配置された市川由衣は、おそらく、陽のまさみちゃんの対極的存在としてキャスティングされたんでしょう。
そうした、ヒロインに対抗する陰の存在にはヒロインの可愛らしさとは違うある種の冷たさをたたえた美貌、もしくはヒロイン以上にフェロモン出まくりに熟したボディーが必要不可欠なのですが、市川由衣は必ずしも完璧なまでに整った美貌の持ち主でもないし、しかもグラビアアイドル出身なのに貧弱過ぎる胸部ゆえ、とても観客の欲求に応えていたとはいえません。沢尻エリカあたりがキャスティングされてたら、とも思いましたが、『シュガー&スパイス』を控えた東宝が彼女に損な役回りをさせるはずもありませんし、そもそも、いろんなまさみちゃんお姿を拝ませて頂けたんですから文句をつけちゃいけませんね。

なので、原作はどうだか知りませんが映画は明らかに「同名だけど同姓じゃないけど同棲してる女性同士の同性愛物語」だった前作『NANA』の大谷監督に対して、人を動かすタイミングが悪いだとか、カット割りが下手だとか、わかりきったことを言う気もございません。

とはいうものの、金子ありさ女史が手がけた脚本だけは看過するわけにはいきません。
金子女史は、昨年の話題作だった映画版『電車男』の脚本を担当されていました。
「2ちゃんねる」とかいうところから発信されたお話をベースにしていますが、「2ちゃんねる」を崩壊させる負のパワーと、パソコンを介したコミュニケーションというものに対する絶対的不信感に溢れてた脚本でした(ただし、その脚本の意図を知ってか知らずか台無しにする演出のせいで、映画としてはあまり面白くありません。詳細ってほどでもないんですけど、この件については『電車男』の記事でもう少し具体的に触れています)。
しかも「トゥルー・ラブ・ストーリー」という副題で始まるのに、夢オチを思わせるラストと、最後まで皮肉が効いてます。
そんな金子女史だったので、今作にも元ネタを解体するパワーが溢れていることを期待していました。って、元ネタの漫画は読んでませんけど。

元ネタは読んでませんけど、漫画の解体というより名場面の再現に重点が置かれているように感じました。
対立しあう両家の3代目同士が心惹かれあう仲になる、って今作の骨格はまんま「ロミオとジュリエット」なわけですが、だからってまさみちゃんにハシゴで2階に登るという夜這いまがいの行動をさせるのはいかがなものか、と。確かに夜這いをかけるのがロミオじゃなくてジュリエットであるまさみちゃんだというヒネリはあるものの、そのあまりの唐突さは、やはり原作の名場面の再現から来るもののように思えます。
ラストのウォークマンのシーンにしても、じいちゃんの形見というまわりくどい説明までしているのに、実際にそれから音が聞こえるのは冒頭の1回だけだし、小道具としてそれほど多用されているわけでもないため、なんであんなことになったのかが伝わってこないので、やはり「名場面の再現」という印象でしかありません。
ストーリー展開上もその語り口の変化という意味でもターニングポイントとなる交通事故の場面は、原作通りなのか、脚本のト書きにあったのか、演出の際にそうしたのか、観客の多くから失笑が漏れていました。

いろいろ中途半端に書きましたけど、要約すると、まさみちゃんは「次回にも期待」、ありさ女史は「次回こそ期待」、大谷監督は「どうぞお好きに」ということで、クイズです。

問1:劇中、長澤まさみちゃん演ずる二ノ宮が中学時代に着ていた制服は?
 A.ブレザー
 B.セーラー

正解はこちらのランキングサイトに。

問2:劇中、長澤まさみちゃんと口づけしたお相手は?
 A.阿部力
 B.速水いまいち
 C.速水もこみち

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コメント

TBありがとうございました

こんにちは♪
黄金の三角地帯ですか・・・男性の目はそこに釘付けだと思ってましたよー!
私でさえもこみちくんを見に行った割には、彼のことは冒頭数分で見捨てて(暴言!)、あとはずっとまさみちゃんの水着姿を追ってましたから。

  • 2006/08/31(木) 17:38:23 |
  • URL |
  • ミチ #0eCMEFRs
  • [ 編集]

みちさま

映画館のでかいスクリーンでアップになると、口元とか目元とかカサカサしてて、ちょっといまいちくんでしたね、もこみちくん。焼きすぎかな。

まさみちゃんのあのシーンには、釘付けどころか、あんなハレンチな格好させられたのがあまりに痛々しくて、そこが映ってる場所のスクリーンを我が身で覆い隠してあげたくなりました。

って、この記事、家族には読ませられねーな。

  • 2006/09/01(金) 17:32:32 |
  • URL |
  • にら(財布の弛い管理人) #lcbXb0/Q
  • [ 編集]

村上

金子ありさは、「STAND UP」と「がんばっていきまっしょい」の人だったんですね~。
さっき調べてわかりました。
次回期待します。
って「7月24日通りのクリスマス」でしたね。この映画とセットで予告やってました。
まぁ面白そうですが、監督が「電車男」と同じでした。
成長してるかな?

  • 2006/09/01(金) 22:34:19 |
  • URL |
  • aq99 #-
  • [ 編集]

たしかに、そう・・

ひつまぶしの後なら、あのはしごの上での抱擁シーン、あのままでは終わっていなかった。。縦も横もあったかも、惜しい!!

  • 2006/09/12(火) 12:16:20 |
  • URL |
  • たけちゃ #mQop/nM.
  • [ 編集]

よこしまな皆さま

◆たけちゃさま
もこみちクンの部屋で、縦横斜め、前後左右、組んずほぐれつ、絡み合って・・・
「まさみちゃんのここに、こう入れて・・・」
「もこみちクン・・・すごーい」
「ホラ、よく見て・・・東京タワー」
・・・ふたりで「あやとり」ですから、よい子のみんなは勘違いしないように。

◆aq99さま
『7月24日通りのクリスマス』
ちょっと期待してるんですけど、コレ、もしヒットしたら館内女性客だらけになりそうです。
そこに男1匹裸一貫飛び込むのは勇気が要るので、コケることを願ってます。

  • 2006/09/13(水) 08:34:47 |
  • URL |
  • にら(たてしまな管理人) #lcbXb0/Q
  • [ 編集]

返しTBにコメントありがとうございます。
>普段あまり映画を見なさそうな彼は、シャンテだろうとシネパトスだろうと~~
確かにそうですね。「最終兵器彼女」で、それらしきファン(男の子)が一人でシネパドスに観に来ていたもんなぁ~。

  • 2006/09/15(金) 11:28:06 |
  • URL |
  • 八ちゃん #3MH4A14M
  • [ 編集]

八ちゃんさま

ハリウッド映画が派手な作品しか拡大公開されない現状にさらに拍車がかかると、ますます邦画が洋画系の小屋にかかる確率が高まり、いままで培ってきた各小屋の特色がどんどん薄れてしまいそうですね。

  • 2006/09/18(月) 23:53:05 |
  • URL |
  • にら(管理人) #lcbXb0/Q
  • [ 編集]

こんにちは

長澤まさみちゃんは女の私から見てもスタイル抜群で
見惚れてしまいました。もっと水着姿観ていたかったです…。

  • 2006/09/28(木) 14:52:32 |
  • URL |
  • しましま #-
  • [ 編集]

こんにちは

にらさん、こんにちは。
この作品、あの大谷監督とあの金子ありさ脚本と、結構宣伝していましたが、それほどでも・・・という印象でした。
お二人の他の作品見ていないので、たまたまかもしれませんが・・・

  • 2006/09/30(土) 16:49:35 |
  • URL |
  • はらやん #-
  • [ 編集]

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ラフ ROUGH

わたしがこの寮の管理人の渡辺えり子だ!がっはっは。わたしの裸婦像でも描いてくれるか?がっはっは。ほら、みんな笑え笑え。ラフだよ!ラフ(laugh)!

  • 2006/08/28(月) 01:00:05 |
  • ネタバレ映画館

ラフ

見所は,主演女優の笑顔と,スキマスイッチの歌だけ。

  • 2006/08/30(水) 16:48:56 |
  • Akira's VOICE

ラフ(嫌いは好きと同じ気持ち、周りが本当の気持ちを導いてくれた)

「ラフ」はあだち充氏原作の漫画「ラフ」の実写版で高校の水泳部を舞台にした青春ストーリーである。長澤まさみ、速水もこみち主演映画として注目度も高い作品である。

  • 2006/08/30(水) 21:39:50 |
  • オールマイティにコメンテート

映画「ラフ ROUGH」

映画館にて「ラフ ROUGH」あだち充の同名大ヒットコミックを映画化した青春ラブストーリー。原作は未読。実家の和菓子屋が昔からライバル同士のため、亜美(長澤まさみ)と圭介(速水もこみち)は犬猿の仲だったが、同じ高校の水泳部で過ごす内に反発しあいながらも次第に

  • 2006/08/31(木) 17:36:36 |
  • ミチの雑記帳

『ラフ』

二人なら、きっと飛べる。■監督 大谷健太郎■脚本 金子ありさ■原作 あだち充(「ラフ」小学館・少年サンデーコミックス刊)■キャスト 長澤まさみ、速水もこみち、阿部力、市川由衣、渡辺えり子、八嶋智人、田丸麻紀、黒瀬真奈美□オフィシャルサイト  『タフ』  

  • 2006/09/01(金) 00:33:13 |
  • 京の昼寝~♪

【劇場鑑賞89】ラフ ROUGH

『あー、あー、聞こえますか?こちら 二ノ宮亜美。ただいま、8月25日金曜日。聞こえますか?大和圭介、応答せよ!』いちばん暑い夏に、ぼくらは出会った。二人なら   きっと飛べる。

  • 2006/09/01(金) 20:27:34 |
  • ダディャーナザン!ナズェミデルンディス!!

「ラフ」 長澤まさみでお腹いっぱい

「ホーホー」と「ヘーヘー」って、昭和のいる・こいるか!レオタード姿がない南ちゃんなんて「タッチ」じゃなくて「ざ・たっち」じゃ!と、悪態をつくほど嫌いではない長澤まさみの「タッチ」。水泳選手だということで、水着姿は避けられない長澤まさみ、さぁ~どうすると思

  • 2006/09/01(金) 22:29:05 |
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ラフ(映画館)

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  • 2006/09/03(日) 16:16:40 |
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ラフ 2006-48

「ラフ」を観てきました~♪祖父の時代からライバル同士の和菓子屋の3代目、大和圭介(速水もこみち)と二ノ宮亜美(長澤まさみ)。偶然同じ高校の同じ寮に入寮した。最初は仲が悪い二人であったが、同じときを過ごす間にだんだんと・・・人気Blogランキング    ↑

  • 2006/09/08(金) 22:52:08 |
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映画「ラフ ROUGH」

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  • 2006/09/09(土) 13:22:57 |
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ラフ

映画であだち充の世界を表現するのは、きっと無理だろう。無理にする必要はない。「原作は原作で、あくまで映画版として、青春映画をきっちり作って欲しい。」どうせなら「みゆき」を作っちまえ!

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ラフ-ROUGH-(8月26日公開)

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あだち充さんの漫画「ラフ」を原作にしている映画です。 僕はこの映画の原作は読んだ

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今日は某インターネットサイトで当選した 『ラフ』の試写会に行ってきた。 《私のお気に入り度:★☆☆

  • 2006/09/18(月) 01:34:29 |
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 正直タッチがイマイチだったので、どうしようかと迷っていたのですが、ちょうど銀座で買い物があってしかも時間がちょうど良かったのでラフ ROUGH見てきました。

  • 2006/09/19(火) 19:24:46 |
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  • 2006/09/25(月) 22:11:21 |
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ラフ

土曜は、八戸フォーラムで「フラガール」、「時をかける少女」、「アオグラ」と3本ハシゴ鑑賞したんですが、翌日、日曜日は今度は「イオン下田TOHOシネタウン」でまた3本鑑賞。1本目に観たのは「ラフ」。この作品はあだち充の同名漫画を映画化したものですが、去年映画化

  • 2006/09/30(土) 12:28:24 |
  • 欧風
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