ねこのひたい~絵日記室<ネタバレなしの映画評?>

 ~ネタバレなしでも、読めばガッカリ~

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『叫(さけび)』

わたしは見ました。だからあなたも見てください。
わたしは見ました。だからあなたも見てください。
わたしは見ました。だからあなたも見てください。
わたしは見ました。だからあなたも見てください。



思い出したくもない思い出を、忘れてしまうことは果たして幸せなのでしょうか?
もし幸せなのだとしたら、それは誰にとっての幸せなのでしょうか?

これは偶然ではない気がしますが、9月に三池作品『50億年の恋』と黒沢作品『Loft』を日を経ず見たと思ったら、その半年後に『龍が如く』の翌日に今作を見たのでした。
三池作品に限って言えば、1年に3本くらい公開されたっておかしくないわけですが、まさか、寡作になりつつあった黒沢監督の作品まで1年を経ずして公開されるとは。これも邦画の配収が洋画を上回ったことと関係あるんでしょうか。それとも、映画を格差社会の上流にいるアゲアゲな連中が投資対象にするバブルな季節がまたやってきたのでしょうか。
そりゃまぁ見られる作品が多いというのは嬉しいことでありますが、製作される数に比べて、映画俳優の層って薄すぎやしませんかねぇ。役所広司と加瀬亮といえば『それでもボクはやっていない』で、伊原剛志と加瀬亮は『硫黄島からの手紙』で、それぞれ共演してます。

それはさておき例えば冒頭、ある男性が、赤いドレスの女性の顔を水たまりに突っ込み頭を抑えて窒息死させて、車に乗ってその場を立ち去るまでを捉えた、長いワンショット。映画の中で本当に人を窒息させているわけではないとわかってても、水たまりに顔をつけて微動だにしない女性を見続けることに、生理的不安を覚えます。
あるいは、中村育二演ずる息子を殺した医師が刑事に見つかって逃亡を図り、建物の屋上に追い詰められて飛び降りるショット。2~3階なので、スタントマンだったら平然とやってのけそうな高さですけど、それを飛び降りて地面に転がるまでショットを変えず50過ぎの決して運動神経抜群とは思えない俳優がやってるのを見ると、ドキリとします。
黒沢監督は、こんなショットを挟んで人を驚かすのが、相変わらずお好きなようです。

『CURE』と『回路』を足したような黒沢監督には手馴れた題材のはずなのに、それだけでは収まらない進化を感じる怖い作品に仕上がってます。プロデューサーが一瀬隆重だろうが、配給がエイベックス系だろうが、そんなことはどうでもよろしい。とにかく近所の映画館で黒沢映画が見られることを、わざと無邪気を装って喜びたいと思います。

怖い、といってもその対象は幽霊ばかりではありません。
もちろん、瞬きもせずこちらに迫ってくる葉月里緒菜は、CG処理で顔を微妙に歪ませているのか、それとも実際に顔を微妙に歪ませてるのか、あるいは彼女に関する過去のゴシップによる先入観が視界を歪ませているのか、まさか映画館の映写機にガタがきていてフィルムが歪んでいるだけなのか、とにかく見つめていると不穏な気持ちにさせられますが、それよりも、建物やその内部、あるいはそれを取り巻く空間がなんとも怖ろしい。
役所広司演ずる吉岡の暮らす古びたマンション。彼の勤めるとても警察署とは思えない警察署。開発から取り残された2階建ての黒く煤けた療養所。そして、草木が冬枯れしてところどころに水たまりが点在する湾岸地区。
マンションの玄関のドアを開けたときに見える廊下の壁の光り具合や、警察署内の高い天井から吊り下げられた照明器具がゆらりゆらりと揺らぐさまに、背筋に寒いものが走らない人なんてないはずです。

距離を介して見詰め合う男女の物語である今作は、もしも『神田川淫乱戦争』が勃発せず、故にそれ以降の黒沢作品を「全部なしにする」と世界はどうなるのかという仮想過去から派生する仮想未来を描いた作品である、ってな読み方をしてみようかと思いましたが、ブログ復帰のリハビリ中なので、考えすぎると寝てしまう恐れがあるためやめときます。
ということで、三日三晩寝ずに考えたクイズです。

問1:かつて黒沢作品の常連だった諏訪太郎さんが『龍が如く』で演じた役は?
 A.コンビニの店長
 B.質屋の店主

正解はこちらのランキングサイトに。

問2:オダギリジョーが着ていたセーターの色は?
 A.緑
 B.紫

正解はこちらのランキングサイトに。


◆こんな記事を読んで頂いたのに、さらにお願いするのも申し訳ない気持ちでいっぱいですけど、こちらのランキングに清き一票あるいはこちらに怒りの一票を◆
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「叫(さけび)」映画感想

ミステリーホラー映画「叫び」を見てきました、怪しいミステリーかと思ったら、かなり

  • 2007/03/14(水) 19:11:50 |
  • Wilderlandwandar

叫(映画館)

連続殺人事件発生、容疑者は刑事。「俺、何やった・・・?」

  • 2007/03/14(水) 21:33:03 |
  • ひるめし。

過去をリセットして、新しくやり直すこと。一見前向きに見えるこの態度には、無責任な忘却が含まれている、なぜなら、人は一人で生きているわけではない以上、自分の過去には他人の生が含まれているから。恋人関係、不倫関係、親

  • 2007/03/15(木) 22:19:15 |
  • Kinetic Vision

{amazon} マイベスト映画「アカルミライ」の黒沢清監督の映画「叫」前作「LOFT」に続く作品。またしてもジャンルとしてはホラー。レンタル店にもホラーコーナーにありました。ですが、黒沢清監

  • 2007/11/05(月) 16:22:07 |
  • 悩み事解決コラム
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